晴暦3099年、星見夜のスタン
晴暦3099年4月。

あるとき、婆ちゃんは言った。

・・・。

いつもは「わし」と言ってる婆ちゃんが、「私」と言った。

この地は、「呪われた地」。そして、「祝われた地」。

この地は、かつて・・・(セリア村)のあった地。

この地は、かつて・・・(セリア戦争)が起こった地。

この地から「私」は出ることは出来ない。そう呪われているから。

それでも、人がまばらだったあの頃から、大きな街に育った。

私は、数え切れない者たちと出会い、別れていった。

そして、そろそろ「痺れ」が切れてきた。

お前は、「見ろ」。

この「世界」を。

この「世界の未来」を。

お前は、「築け」。

この「世界」を。

この「世界の未来」を。

・・・。

そして、ある夜、私は出会った。

その者は、「偶然」であり、「必然」の「出会い」と。

その者は、夜空に向けて、指差した。

その者は、「目を開け、自分の未来を。世界の未来を。」と。

その者は、私に「何かの欠片」を手渡した。

私は、「何かの欠片」を見て、その者に視線を向けたが、そこには誰もいなかった。

・・・。

その朝には、婆ちゃんから「星見夜の称」を言い渡された。

・・・。

私は、スタン・スターン。太楽の星見夜のスタン・スターン。

晴暦3099年の春。

「空」に憧れ、想いを馳せる、スタン・スターン・シード。