晴暦3099年、天元開放のリベレータ
昔々、遥かな昔、

人は空に憧れた。

あの鳥が、あの空を、意のままに流れる姿に。

あの鳥のように、もっと遠くを見渡したい。

あの鳥のように、もっと遠くを望みたい。

そして、「あの兄弟」は、それを実現した。

それは時としては身近なものであったが、

人が大地を離れること、新しい世界を手に入れた、すばらしい瞬間だった。

・・・。

あの鳥は、あの空以上を望まなかった。

人は、あの空以上を望んだ。

それは、空からの痛みを超えて、

かつて、「神の領域」と呼ばれる世界へと飛び出した。

・・・。

「人は世界に手を伸ばし続けた。」

・・・。

晴暦3099年4月。

この世界は、「閉じていた」。

そして、

この世界は、「開き始める」。

それは、

「人は再び、世界に手を伸ばし始めた。」

ならば、

ならば、

私は、「解放」しよう。

「望むものは拒まない。」

ならば、

私は、「解放」しよう。

「望むことは素敵だから。」

・・・。

世界の狭間で、天元を見守る者「リベレータ」は、「扉の鍵」を開けた。