晴暦3099年、天使の屑と相対する者
晴暦3099年4月9日。

・・・。

ここは西の国の鳳国「ネル」。

そこから、わたしは中央国家群「オウカナ」を目指していた。

わたしは、「メルキアド」。海花のメルキアド。「太楽」だなんて名乗りたくない。

わたしは、「幻想世界」が大ッ嫌い!!

わたしは、「幻想世界」が・・・。

・・・!

眼前に巨大な何かが転がってきた!砂煙がもうもうと立ち昇った。

わたしは、「幻想・・・。

わ・・・。

・・・。

・・・なんじゃこりゃーーー!!

<ブホッ!!ブホッ!!>

・・・「竜」。首の無い「竜」。

この世界には、「竜」がいる。「巨獣」もいる。「妖精」もいる。

・・・ああ・・・なんか・・・わたしの世界が崩れる・・・。

・・・。

<ははははは♪>

!!

<お前の考え、アタシは好きだよ♪>

誰っ!?

<お!龍語がわかるのか?すごいじゃん♪>

首の無い竜は、首にあたる部分が「ぱかっ!」と開いて、立ち込める砂煙の中に複数の触手?を撃ち込んだ!

が、撃ち込まれた触手?は、音も無く全て上に弾かれたかのようだった。砂煙が晴れた。

・・・。

青い長髪の人。・・・懐かしい感じがする。

その人は、右足のつま先で地面をタップし、言った。

<この子を護れ。>

わたしの足元の地面が黒くなった!何か光っている。

「スクリプト」!?「魔方陣」というアレだ。

大抵は意味を成しているのか、よくわからないものを何時間、何日かかって、結局間違えるアレだ。

でも、これは違った。単純に、かつ、正確に、構成されていった。見たことのないスクリプト。

<大きくなったものだ、メルキアド♪>

・・・。

大叔母様・・・。オーレ大叔母様・・・。