晴暦3099年、グリューロットの無限桜
晴暦3099年4月2日。

ここは、スーリア国の西の国境のある町「サワ野」。

あたしはウララ。

・・・。

ここは、タオさんのプリン店。

・・・。

食後の中庭でグリューロット姐さまは、遠い空を見上げていた。

姐さま?

姐さまの空を見上げる目が鋭くなった。

「タオさん!タオさん!」

「ヤバイの!?」、タオさんが慌てて出てきた。

「ヤバイ!ヤバイ!アタシの得物は!・・・取りに行く間がない!」

「仕方ないっ!!」

姐さまの周囲が、「バチッ!!」と光った!

「グリュちゃん!アレ使えるの!?」

「臨時です!言い訳は後回しっ!!」

・・・。

「リボルビング・バイトっ!!紅桜っ!!」

姐さまの周りに、透けている刃物みたいなのが、ぐるぐる回りながら大量に現れた。

「行けっ!!」

透けた大量の刃物は間髪なく次から次へと、見えぬ空へ目掛け襲い掛かった。