晴暦3099年、魔女のような青空ミング
晴暦3099年4月2日。

ここは、スーリア国の西の国境のある町「サワ野」。

あたしはウララ。

・・・。

ここは、タオさんのプリン店のちょっと小さな中庭。

そして、タオさん家の母屋の上に立ちそびえるのは「ラテ・スリー」。バカ従姉妹だ。

「バカ!」「バカ!」「バカ!」「バカ!」・・・。

・・・。

「お前らがバカだ。」

!?

「うおっ!!」ラテ・スリーが驚いて屋根から滑り落ちそうになった。

ラテ・スリーの横に、いつの間にか誰か立っていた。

・・・あれ?

昨日、電車の中から見えた・・・魔女?

・・・。

「お前もバカだ、ミング!!」、あたしの横にいつの間にか「グリューロット」姐さまがいた。

「なんだとバカ!!」

「昨日、お前、あの慌しさの中、何していた!!」

「憶えてねえよ、バカ!!」

・・・。

「パンパン!」、誰かが手を叩いて「バカ合戦」を止めた。

・・・静かになった。

糸目になったタオさんが言いました。

「おバカさんたち、ごはんです。」

・・・。

そそくさと全員降りてきて、食堂に静かに入っていった。

・・・。

青空ミングさんは、グリューロット姐さまによると、姐さま寄りの従姉妹で、訳ありの「魔女」だそうです。

青空ミング。太楽の青空のミング。あたしは初めて知った。