晴暦3099年、黒塩の侍女のミレド
晴暦3099年4月。
・・・。
ここは塩の大地。一面に広がる、龍の骨の海。
・・・。
♪うっう~、つ~ば~めっ♪
・・・。
「なんです!!」
・・・。
♪うっう~、あっらて~っ♪
・・・!?
ツバメは、ブレア姫の猛攻撃を耐え裁いていた。
・・・。
「おもしろいじゃないか♪その剣、天剣だな♪」
ツバメの刀は「天剣」の一種だった。
でなければ、すでにツバメの姿形は無くなっていたはずだった。
・・・。
<ブレア。姫ブレア。ムレアの討伐隊だ。数は100人以上。>
「声」は、龍の骨の壁で出来た影の中を俊敏に移動していた。
「ははははは♪おもしろいんだよ、この女!!」
・・・。
<遊んでいる場合か。「狩り」だ、「狩り」。>
・・・。
「「狩り」・・・。今日の得物はそっちかーーー!!」
ブレア姫は反転し、鎧で身を固めた王族ムレアの討伐隊に向けて突進した。
「声」の主、ブレアの侍女の「双剣のミレド」も討伐隊に襲い掛かった。
・・・。
「今のうちにここの領域から逃げます。」、ツバメ、シュラクは「客人」を護りながら、龍の骨から脱出した。
・・・。
背後では、阿鼻叫喚の地獄絵図が広がっている気配がしたが、数分足らずで気配が2つになった・・・。