晴暦3099年、白塩の姫のブレア
晴暦3099年4月。
・・・。
ここは塩の大地。一面に広がる、龍の骨の海。
・・・。
♪うっう~、つ~ば~めっ♪
・・・。
「なんです?」
・・・。
♪うっう~、かっこまっれたっ♪
・・・!?
気配!
いや、気配というより、殺気!
・・・。
<ようこそ♪我が領域へ♪>
そびえ立った龍の骨の頂きにその者はいた。
「バンデッドです。」
・・・。
「フォルヴィアの者ですね。」
・・・。
「はい。フォルヴィアの第一王女、ブレア。王族でした」
・・・。
<金めの物を置いていけ♪それとも、切り刻まれたいのかい?>
・・・。
「追われた王家の末路は、バンデッドですか。」
「来ます。ブレア姫の王剣「シャイニング」にはお気をつけください。触れただけで細切れにされます。」
・・・。
ブレア姫は数十mの高さのある龍の骨を垂直に走り降り、塩の地に足をつけたとたん、圧力により塩の煙が立った。
ブレア姫は、ニヤリと笑って、人とは思えぬ速さで突撃してきた。