晴暦3099年、終焉の箱舟のリフトレン
晴暦3099年4月。

・・・。

「形有るもの、皆壊れる・・・。」

「では・・・。」

「形無きものは、どうなのか・・・?」

「それは・・・。」

「壊れるだろう・・・。」

「夏が・・・。」

「終る・・・か。」

・・・。

流れる雲の中に、歪な影が微かに見える。

それは、誰も気にしなかった。

・・・。

「箱舟とは・・・?」

「何かを運ぶものだろう・・・。」

・・・。

流れる雲は途切れなかった。

・・・。

「さあ、導けよ、リフトレン・・・。」

・・・。

「夏の終焉へと・・・。」