晴暦3099年、憤慨するタオ
晴暦3099年4月1日。

ここはスーリア国の西の国境のある町「サワ野」。

この町の外れに、国際図書館「白の塔」があります。

ウララです。

・・・。

睡魔ちゃんズの眠りの呪いにより、スヤスヤ~と眠りついてしまいました。

・・・。

「目が覚めた?」、・・・クルミさん?

「・・・!」、やんわりとしていて、怒りの混じった声が聞こえてきました。

「ウチの孫たちがどうなるか、わかっていたの?ねえ!龍王イド?」、タオさんの声でした。

「わたしの所為?わたしの所為?・・・わたしの所為です・・・。」、あれは・・・白の塔のイド館長・・・。

「なんで、「あれ」が今頃出てくるんです?」

「わたしだって、「あの頃」、確実に破壊したと思っていたんだから!」

「「思う」んではなくて、「確認」してください。」

「仕方ないじゃない?「トラウマ悪魔」だったんだから!」

「トラウマだろうが、なんだろうが、狙われていたのは「あなただけ」でしょう?」

「・・・はっ!・・・そうだったのか・・・!?」

「気づいていなかったのですか?相手は「悪魔」ですよ?」

・・・。

「あの・・・タオさん・・・頭痛薬入り焼きプリンは・・・?」

「現場を確認してからです。」

「え~・・・、また地下50階まで潜るの・・・?」

「!!地下50階まで叩き潰して落としていたのですか?あの「悪魔」を?」

「えへへ・・・。」

「行きますよ。」

・・・。

タオさんと、ホコリまみれのイド館長とナビの栞さんが白の塔の地下50階目指して降りていきました。

栞さんたちのうちの一人が、カフェテラスまで案内してくれました。

タオさんが戻ってくるまで待つことにしました。

・・・。

1時間後・・・。

タオさんたちが戻ってきました。

タオさんとイド館長の顔が青ざめていました。

(どうするんです?)

(どうするって、あれ、「魔王」の仕業じゃん・・・。)

・・・。

ヒソヒソ話でしたが、ある単語が聞こえました。

「魔王」って何?