晴暦3099年、白の塔図書館のナビの栞さん
晴暦3099年4月1日。
ここはスーリア国の西の国境のある町「サワ野」。
この町の外れに、国際図書館「白の塔」がある。
・・・。
ぴゅいぃぃぃぃぃんっ!?
悪魔から逃げる全員を、さらに高速で追い抜く者たちがいた。
「なんだ!なんだ?なんなんだーーーっ!?」
「あれって図書館の妖精ですかーーーっ!?」
「あんなの知らんわーーーっ!!」
・・・。
追い抜く者たちは発光していた。それも数え切れないほどの数。
後ろは悪魔。前には謎の発光物体X。
「「「た、助けて○○バスターズっ!!」」」
・・・。
「イド館長・・・。」、何処からともなく声がする。
「イド館長・・・。」、龍王イドを呼ぶ声がする。
「イド館長・・・。」、声が間近に聞こえてきた。
「イド館長。」、イド館長の耳元で声が聞こえた。
「ひぎぃ!!」、イド館長は、声にならない謎な声を上げた。
「探しましたよ。イド館長。」
!!
「そりゃあ、館長という職でありますから、自由に動くのも結構ですが、地下50階層まで降りられるのはちょっと・・・。」
「そうそう、太楽堂様のタオ様が来られておられます。」
「・・・あ。忘れてた・・・。」
「ってか、この謎の発光物体Xは、なんなんだ!?」
「・・・、お忘れなのですか?地下の工事の電気の通じていない箇所の補助に雇われた「謎の発光物体X」さんたちですよ。」
「え?」
「え?」
「え?」
「・・・、忘れていましたね・・・。」、声の主がジト~とした目で館長を見た。
・・・。
声の主は、この白の塔図書館のナビの栞さん。結構古いナビゴーレムです。
栞さんは、「多数」いるので、ナビとしての人手が足りない事はないらしいです。
「・・・で、その後ろの禍々しい方はどちら様です?入館記録が残っていませんが。」
「ほら!ほら!、昔、流行ったじゃない!悪魔騒動事件!アレの残骸よ!」
・・・。
「謎の発光物体Xさんたちが何とかしてくれますよ。」
・・・。
謎の発光物体Xたちは、「悪魔の残骸」をそのまばゆい光で照らし、弱体化に成功していた。