晴暦3099年、真珠の森の例外処理発生
晴暦3099年4月1日。

ここはスーリア国の森林地帯「真珠の森」。

アタシたちは、真珠の森を抜け切る頃には昼過ぎになっていた。

・・・そして、時をちょっとさかのぼる。

真珠の森の東側、海花側の入り口付近では乱戦・混戦・大接戦の真っ最中であった。

組合の人たちやら、傭兵の人たちやらは、かなり混乱していた。

妖精王が出るわ、

スプリガンが出るわ、

当初の重火気使用厳禁は何処いったものやら、

同士討ちになりかけるわ、

皆、組合長の言うこと無視するわ・・・で。

・・・。

<ガピっ!!「例外」発生!!繰り返す!「例外」発生!!>

来た・・・。

「え~、あ~、真珠の森自治会長です。「例外」が発生しました。各隊の方々は一時、森の外へ退避してください。」

・・・害蟲駆除の各隊は、指示により森の外へと負傷者を担ぎながら退避していった。

「ふむ。全隊退避完了しましたね。」

「我々による「デバッグ」を開始します。」

・・・。

妖精王、スプリガンは、まだうろついている。

「妖精王、スプリガンは無視してください。」

・・・。

<「例外」を目視により確認!>

「浮遊小数点例外・・・。」

・・・。

「森の中で「崩れた術式」があるはずです。各自、早急に確認を。」

「・・・。まったく、「アリスの影響」で、いまだに「例外」が・・・。」

・・・。

森の外からは、森の内部が良く確認できなかったらしい。

しかし、魔法・魔術特有の「ノイズ」が感じられたと。

「例外」の「対処」は、次の日の未明までかかったらしい。