晴暦3099年、妖精王ジャムル
晴暦3099年4月1日。
ここはスーリア国の森林地帯「真珠の森」。
今日は、定例の害蟲駆除日「デバッグ・デー」。
次々と各駆除チームが森の中に入っていった。
・・・。
「「キューーーーン・・・パンっ!!」」
ズンズンさんの信号弾だ!早いんじゃない!?
「赤5・青1!!相手は「妖精」か!!」
遠くにズンズンさんの「毒刀」の怪しい軌跡が光った!
ズンズンさんが戻ってきた。
「ロー太守。あれは「妖精王」だ。」
「「妖精王」!?」
「ここは「妖精王」の出現するような土地ではない!間違いないのか?」
「あれは「ジャムル」だ。」
「まずいな。相手が相手だ、混乱してもおかしくない。」
「スピーカーを。」
<<「妖精王ジャムル」が出現した。繰り返す、「妖精王ジャムル」が出現した。>>
え?え?妖精王ってそんなに気安く出現するものなの?
<<「妖精王ジャムル」を直視するな。絶対に直視するな!>>
「組合長に連絡を!」
「来てますよ♪これは、「想定外」の「例外」ですね~♪」
うおっ!呼ぶ前から居たかのようにアタシたちの横に立っていた。
「「妖精王ジャムル」ですか♪ふむふむ♪危険ですね♪厄介ですね♪どうしましょう♪」
・・・。
妖精王「ジャムル」。
聞いたことのあるような無いような、ってかそんなに詳しくないのでなんともいえないけど、
組合長さんは、何か知っているようであった。
組合長さんは、おもむろにスピーカーで、
<<ジャムル~♪ジャムル~♪調子に乗り過ぎると♪アリスが来るよ~♪>>
組合長さんがアタシたちには何を言っているのか良くわからなかった。