晴暦3007年、鋭気鈍感のミカサ
晴暦3007年5月22日のお昼ごろ。
今、ミカサはバレリィちゃんの海花町支店から西にある「真珠の森」にいるでありますよ。
真珠の森にある商店街を歩いていたはずでありますよ。
しかし、歩いていたところは商店街ではなかったでありますよ。
そう、
いつもどおりのミカサの「方向音痴」が発揮されてしまったでありますよ。
とほほ・・・。
もはや、どこを歩いてるのかすらわからないところまで進んで、
「でっかい蜘蛛」に遭遇したでありますよ。
「でっかい蜘蛛」に追われていたでありますよ。
そんな中、偶然出会った「バインドラッシュ」さんに助けてもらったでありますよ。
粗雑アンド丁寧口調のバインドさんは、空の上から何かを探しにこっちに来ていて、
それでありながら、来る年代を間違えたとかなんたらこ~たら・・・。
で、探しもの・調べものなら、「図書館」でありますよ。
でっかい図書館の「白の塔」。
・・・。
・・・あれ?
ミカサは少し眉間を摘んだでありますよ。
「白の塔・・・、白の塔・・・?ありゃ?私ゃ・・・、白の塔に行ったことありましたっけ?」
「・・・なあ。そんな記憶で大丈夫か?でございますか?」
「あ、安心してくだされ。私ゃの記憶力は曖昧だと、よく言われるでありますよ。」
「それ、だめじゃね?でございますよ。」
そ、そんなときは・・・、
「てってれぇ~♪なぞのぉいきものぉ~♪」
「その微妙な生き物はなんだ?でございますよ。」
「特にわかりませんっ!」
「・・・。」
「きっとこのびみょうないきものが、図書館まで連れて行ってくれるはずでありますよ!」
「どこから出たその自信は?でございますよ?」
・・・。
バインドさんは、すっごく不審がっていました。
・・・。
「こういう野生の勘は、鋭い私ゃなのでありますよ!」
運は悪いが勘は鋭い私ゃ、「太楽の千本刀のミカサ」と、バインドさんは、
草を掻き分け、「白の塔」へと獣道を進んでいったのでありました。