晴暦3007年、限無活理のニナ
晴暦3007年5月17日。

あたしは猫福の海花のニナ。大衆食堂「猫福亭」の称号「猫福帝」を持つ者。

北リアニン大陸最北端の王立国家「シーバウス」の「将軍」岬から船に乗り3日ほど経つ。

最初はシーバウスの高速艇に乗って船酔いし、

そして、今、偽装された武装商船に乗ってる。

そして、また、船酔いしてるんよ。

・・・。

うぐぅ・・・。

・・・。

シーバウスのユナお姉さんに何とか連れて来てもらっている代償に、

猫福亭料理を船内で作ってる。

うん、主に会計やってたんで、料理はうまくない・・・。

でもまあ、料理できる要員は貴重らしいので手伝ってるんよ。

家から借りてきた油炒め用の一式を苦難駆使しつつも、それらしき料理を作る・・・作る・・・。

腹が減っては、何とやらで。

「ユーフォも料理手伝ってーな。」

・・・。

「ん?」

・・・。

返事が無い。

姿は見える。

寝てやがる・・・。

この揺れる船の中を大いびきで「ガーガーグー!」と。

「くっ!この・・・。」

といいつつ、食材を何とか切り分け炒め、乗員分のご飯を作ってる。

・・・。

「・・・ん?」

なにか・・・壁伝えで何か聞こえた。

がばっと、ユーフォが起きた!

「な!なんなんよ!ユーフォ!心臓にわるいんよ!!」

「何かきた。」

「ふぁ?なにか?・・・きた?ご飯はまだなんよ?」

<<ギリリリリリリ!!「>>

船内に大きな音が響いた!

「警報!?警報なん!?」

<<前方に機雷原、衝撃に備えよ!!>>

<<繰り返す!前方に機雷原、衝撃に備えよ!!>>

・・・。

「ああああああ!!うあああああああ!!なんなんよ!なんなんよ!!」

と、慌てふためいてみた。