晴暦3007年、黄金畑のバーレイ
晴暦3007年5月12日。

北半球は春を目覚め、

南半球は秋を目覚め、

季節違えど、世界は同じ。

きっと、そういう事は、どこの世界も同じだろうと。

・・・。

自分が自分であるための情報は多くあり、証明するには簡単なことではないと。

「あの時」が起こるまでは。

・・・。

僕が「扉」に出会ってから、行く年月を巡った事か。

僕が「師」に出会ってから、幾許の「長老」に出会った事か。

「長老」、それは「龍」と呼ばれる存在。

僕は幾許の「長老」から様々の話を聞く。そして、伝える。

これが僕に課せられた「役割」と。

その「役割」が、「龍」と話をする事から「龍話師」とも言われる。

まあ、誰も知らない。知らなくても良い様な「役割」と。

・・・。

今、「彼の者達」と共にいる。近くて遠い世界の者と。

「師」は言った。

「世界は未熟だからこそ、常に前進するべきだ。未来を見据えて」と。

・・・。

「空と地を繋ぐ歯車はもう少しですにゃ。」

「それは、あの世界樹のようなもの?」

「似ているようで、そうでもないかも知れないですにゃ。」

・・・。

僕は、歩んだ。「彼の者達」と。

・・・。

僕の事は、「黄金畑のバーレイ」とか何とか言われた。

・・・。

「セリアの刻」と「アリアリアの夏」が重なり合う前に。

さあ、行こう。未来を見据える、その時の為に。