晴暦3007年、天別つ竜のディバイド
とある、昔。

空には、「リョカクキ」なる、人を運ぶ乗り物があったそうです。

あるとき、「アレ」が現れました。

何の前触れもなく。

・・・。

そして、「アレ」は、「リョカクキ」を切り刻みました。

・・・。

「私」は窓越しに、「アレ」を見ました。

・・・。

「アレ」には、何の意思は感じられなく、ただただ、無慈悲に淡々と。

・・・。

晴暦3007年5月13日。

ここは天高い所にある樹で出来た大地「樹海雲」のある世界。昔は幾本もの世界樹「ゆぐどらしる」に支えられていました。

・・・。

「アレ」は、再び、姿を現しました。

空を飛ぶ者たちの間では、「タイプ:エンジニアリングドラゴン・コンセプト:ディバイド」という、長ったらしい名称を付けられました。

そう、未だに、「アレ」は、空を飛ぶ物を切り刻んでいるのです。

・・・。

「私」は銃を構えました。

「お前は、抗うのか?」

ああ、抗うさ。

「お前は、歯向かうのか?」

ああ、歯向かうさ?

「それが無謀だと知っていてもか?」

ああ、喉笛を噛み千切ってやる覚悟があるさ。

・・・。

「アレ」は、飛んでいる。

・・・。

「アレ」は、待っている。