晴暦3007年、蒼き狼のミッドナイトブルー
晴暦3007年5月10日。

・・・。

ねえ、モカちゃ~ん♪

この、モカちゃんのパシリ、はずしてもらえないぃ?

なんかね、うっとおしいの♪

・・・。

「ミッドナイトブルー。お前、そいつがどういうものか、忘れたのか?」、太楽の長のモカは答えた。

「お前は、そいつにやられたこと、忘れたのか?」、モカは続けた。

「トリスタン・・・、思い知らせてやれ。」、モカは、魔女トリスタンに指示をした。

・・・。

モカちゃ~ん♪

ワタシは、モカちゃんをボコりたいの♪

トリスタン?トリスタン・・・。トリスタン?

おい!あの「トリスタン」かよ!

・・・。

「気づくの遅すぎ♪バ~~~カっ♪」

ミッドナイトブルーが振り返ったとき、眼前には、「握り拳」しか見えていなかった。

ミッドナイトブルーの顔が、気がつく前に「ブレた」。

・・・。

・・・。

左右の眼球がゆらゆらと揺れながら、ミッドナイトブルーは言った。

・・・。

痛いなあ・・・。

「腕力系には腕力系・・・、そうだろ?ミッドナイトブルー。」

忘れていたよ、この痛み・・・。

500年昔と変わらないじゃない・・・。

本気出さなくちゃ・・・。

・・・。

「蒼き狼」の魔人「ミッドナイトブルー」は、見下すようにして言った。

「潰してやんよ!」

「ぶっ潰してやんよ!!」