晴暦3007年、飯求め旅するミカサ
晴暦3007年5月12日朝。

朝日が高く、高く登り、澄んだ空気が広がりつつあった。

草花に付いた朝露が、遠くの人影を滲ませていた。

・・・。

<あっさごはんっ♪>

<あっさごはんっ♪>

<あ~さっ♪>

<あ~さっ♪>

<あっさごはんっ♪>

・・・。

ぐ~~~・・・。

おなかすいたでありますよ。

・・・。

本家のモカ婆ちゃん曰く、「飯食ったら、ウチの店員の安否確認をしてきな!」だってさ。

ぶーですよ。

でも、

来たでありますよ。

今朝、長旅からスーリアの海花町に来たでありますよ♪

・・・。

<あっさごはんっ♪>

<あっさごは~~~んっ・・・>

「ばーーーん!!」、勢い良くスーリア国の太楽海花支店の母屋の食堂の戸を開けたですよ・・・。

「・・・あさ・・・ごはん・・・。」

そこには、大量の悪魔「睡魔」と「ムカデ姫」が飯食ってたでありますよ・・・。

・・・。

私ゃ・・・太楽の千本刀のミカサ。ミカサは愕然としたでありますよ・・・。

私ゃの・・・、ごはん・・・、どこ・・・。

・・・。

「ムカデ姫」たちは、突如現れた私ゃを凝視していたですよ・・・。

いや・・・、

「ムカデ姫」たちは、私ゃの後ろの「気配」を凝視していたですよ・・・。

「な、なんでござんす・・・?」

私ゃ、後ろをそっと振り返ったでございますですよ。

「黒い歪な影」が立っていたでありますよ・・・。

「ど、どなたでござんす・・・?」