晴暦3007年、覇王激姫のユナ
晴暦3007年5月14日。

ここは北リアニン大陸最北端の王立国家「シーバウス」の「将軍」岬。

北海を挟んだ対岸の彼方には、北の極地の大国「クリスタルズ」がある。

・・・。

「将軍」岬が若干慌しくなっていた。

先んじて、シーバウスの軍師「フラン・シー・ド」率いる「黒い賢者師団」が「クリスタルズ」に進撃を行ったのだった。

・・・。

来たか。

・・・ブオオオオン!!・・・バルバルバルバル!!

二人乗りの一台の小型バイクがユナ姫の前に着いた。

・・・。

「あなたが、シーバウスのユナ姫?」、バイクを運転してきた「緑の服装の少女」が言った。

そうだ。

「あなたは・・・、昔見た。5年前と、あまり姿が変わらない・・・。「眷属」?」

わかるのか?

「あなたの姿、昔、太楽本家で見た。」

そうか、お前がモカ総帥の養子か。

「そう、大婆ちゃんの養子。」

昔は、我が軍が大層迷惑をかけた。

今も、我が軍が迷惑をかけている。。

お前達には、申し訳ないが、再度、手を貸して欲しい。

「アタシは・・・、アイツらを・・・、迎えに行く!!」

「あたしも、迎えに行くの!!」、バイクの後ろに乗ってた、「ピンクの服装の少女」も言った。

そうか。大事な人なんだな・・・。

ボートにバイクを載せろ。

・・・。

「ユナ・メータ・シーバウス隊はこれより出撃する!!」

・・・。

ユナ・メータ・シーバウス。北端の王立国家シーバウスの第三王女。

「緑の服装の少女」が言った通り、ユナ姫は、人に近い「魔王の眷属」だった。

・・・。

で、どうして遅くなった?

「道に・・・、迷った・・・」