晴暦3007年、焔の中のクラッカー
晴暦3007年5月10日正午、天候曇り。
箱舟「ウェブスィーパー」は、混乱の塔「バベル」に船首攻撃を行った。
西リアニン大陸のイルタリアから発せられた衝撃波は、どこかの宇宙の一つの惑星「リアニン」全土に響き渡った。
・・・。
「バベル」周辺には、エンジニアリングドラゴン「ディバイド」により、破壊された空中戦艦の黒い爆煙が渦巻いていた。
「ディバイド」の「光の散弾」攻撃により、空中戦艦艦隊は壊滅。
空中戦艦の乗員が「バベル」に逃げ込めたかすら、わからないような状況であった。
燃え盛る高熱と有毒ガスの中に、赤い人影が見下ろしていた。
・・・。
「天劇の王」、このバベルを伝って、再度、樹海雲へ、「ふらくたる」に行きなさい。
「小さな赤い光」がバベルの中を、瞬く間に上昇していった。
・・・。
「タングラム」、必要か、不必要か、を見定めましょう。
赤い人影は、バベル内部にて発せられている戦闘の衝撃音の方向に、空中を歩みだした。
・・・。
魔女「クラッカー」は、「タングラム」という「世界のパズル」を組み直す為に、参じたのであった。