晴暦3007年、永遠の妖精のエテルニタ
晴暦3007年5月15日。

ここは北の極地の大国「クリスタルズ」の大雪原。

・・・。

<異の者、現りて。>

誰・・・?

機能を停止したゴーレム「ダイアモンド・ダスト」の足元の影が伸び広がった。

「それ」は影から、ゆっくりと姿を現した。

「それ」は、人の数倍の大きさを誇りながら、悠然と宙に浮かんで見下ろしていた。

<異の者、それは悪魔。>

<異の者、それは魔女。>

<異の者、それは魔王の眷属。>

・・・。

<そうか、異の者は、定刻どおり、この地に現れたか。>

・・・。

「エテルニタが、なぜ、ここに!?」、オーロラは問いただした。

・・・。

<煌めく者、オーロラよ。この地から直ちに離れよ。>

・・・。

「あなたは、魔王の眷属ね。」、オーレは、寒さを忘れたかのように問いただした。

・・・。

「あなたの主は誰?魔王?魔王の眷属?」、オーレは、さらに、問いただした。

・・・。

<我は、異の者、排除する也。>

・・・。

「エテルニタ」と呼ばれた巨大な妖精は、オーレ達三人、悪魔「虚無」に立ちはだかった。

「この地には魔王の類がいる・・・。」、オーレの読みは間違っていなかった。