晴暦3007年、カローザは、剣と盾と成り
晴暦3007年5月15日。

ここは北の極地の大国「クリスタルズ」の湾。

クリスタルズは外界、諸外国とは隔絶さえている。鎖国である

・・・。

無双の剣豪、王立国家シーバウスの戦歌姫カローザ・シー・ファ。

「ファンデメルヴェだけではないはず。」

カローザは、大剣「バンカー・バスター」を練成し、身構えた。

「来る。」

・・・。

<♪ヤンヤディラ♪ヤンヤディラ♪ヤンヤディラ♪>

 <♪ヤンヤディラ♪ヤンヤディラ♪ヤンヤディラ♪>

<<虚ろなる心無し、闇すら敵わぬ無の井戸ありけり・・・>>

<♪ヤンヤディラ♪ヤンヤディラ♪ヤンヤディラ♪>

 <♪ディラディラディラディラ、ディラディラディラディラ♪ルーーーーーー♪>

<我は一つ・・・>

 <我は無限・・・>

<ここに、我ありけり・・・>

・・・。

「人非ず者。」

「この世の括りに囚われない者。」

・・・。

「無の者。」

「虚無。」

・・・。

悪魔「虚無」は咆哮をあげた。

・・・。

「我は盾と成り、剣と成ろう。」

・・・。

カローザは、鈍重な大剣「バンカー・バスター」を、軽々と片手で持ち、

地を這うように、悪魔「虚無」へと向かった。

・・・。

数秒も掛からず、鈍い音が鳴り響き、悪魔「虚無」の絶叫が響いた。

カローザは、剣聖の奥義「一分間戦争」を行ったのであった。