晴暦3007年、虚無の進撃
晴暦3007年5月15日。

ここは北の極地の大国「クリスタルズ」の大雪原。

急に雪原の雪が舞い上がり、吹雪き始めた。

・・・。

<♪ヤンヤディラ♪ヤンヤディラ♪ヤンヤディラ♪>

 <♪ヤンヤディラ♪ヤンヤディラ♪ヤンヤディラ♪>

<<虚ろなる心無し、闇すら敵わぬ無の井戸ありけり・・・>>

<♪ヤンヤディラ♪ヤンヤディラ♪ヤンヤディラ♪>

 <♪ディラディラディラディラ、ディラディラディラディラ♪ルーーーーーー♪>

<我は一つ・・・>

 <我は無限・・・>

<ここに、我ありけり・・・>

・・・。

「なんだあっ!!あれわあっ!!」、訛りのあるオーロラは迫ってくる、眼前の「それ」を見てしまった。

「ガチガチガチガチッ!!あ、あ、あれは、きょ、虚無・・・。」、歯をガチガチ言わせながら、オーレは答えた。

「さむい~・・・。虚無は・・・もう・・・勘弁・・・。」、あまりの寒さに、ハローは中途半端な答えをした。

「あーーー。あれが、虚無かーーー。」、シャツ・短パンの一番薄着の魔女ルリムラが、鳥肌たてながら、感心してた。

・・・。

「虚無って、何よっ!!」、三人に迫るオーロラ。

・・・。

「あ、あ、あ、悪魔・・・。」、答えるオーレ。

「あっくま~・・・。」、答えるハロー。

「悪魔だってーーー。」、曖昧に答えるルリムラ。

・・・。

「悪魔・・・って、なにそれっ!!」、状況把握できないオーロラは動揺していた。

・・・。

そんなこんな、問答している四人に、悪魔「虚無」が迫ってきた。

姿かたちは違えど、それは、悪魔「虚無」だった。