砲のサピヲ
ここは、南リアニン半球最南端「メルカトラバ」。

遠くに見える南極「フォックニウス」の岸壁には、黒く蠢くものが一面に・・・。

・・・。

「黒き大樹の落葉」、・・・。

「砲」で焼き払えるか・・・。

・・・。

「サピヲ」を、

南極「フォックニウス」へ向け!

「薙ぎ払えっ!!」

リアニン赤道衛星軌道上より「サピヲ」と呼ばれるシステムを起動させた。

ラフィンの一言により、南極「フォックニウス」の岸壁は、赤く燃え盛った。

が、黒く蠢くものは減ったようには見えなかった。

・・・。

それでも、「砲」は撃ち続けられた。

ここは、南極に最も近き南リアニン半球の最南端。

・・・。

ラフィンの瞳には、赤い炎に晒される南極が映りこんでいた。

・・・。

「完膚なきまで、薙ぎ払えっ!!」

・・・。

天空の「砲」の「サピオ」。魔王の眷属の忌まわしき、炎は遥か大地に向け、放ち続けられていた。