最果てのメデューサ
ここは、南リアニン半球最南端「メルカトラバ」。

・・・。

進軍する「南洋ミラーズ」・・・。

・・・。

「あれは・・・エルフ?」、先行する斥候が何かを確認した。

「違うっ!!」

・・・。

信号弾が上がった!

・・・。

「識別、赤5。敵対象物クラスS!」

倦怠の悪魔が答えた。

「反応、魔女。メデューサ。」

「全隊!対魔法障壁を展開し、その場に停止せよ!」、ラフィンは指揮した。

・・・。

「メデューサ。メルカトラバの瞳・・・。」

「アンニュイ!対処可能か!?」

「難しい。」

厄介なものが早々に行く手を阻むとは・・・。

「スピーカ!指向性音撃にてメルカトラバの「目」を狙え!」

・・・。

魔女、メデューサ、「メルカトラバの瞳」と呼ばれたそれは、姿はエルフそのものだった。

だが、「蛇」の姿をしているとは限らなかった。

あの瞳に睨まれれば、どのような「呪い」を掛けられるか、誰にもわからなかった。

わからなかったと言うのも、「呪い」の効果が複雑すぎて、「解除」に成功したものはいなかった。