溢れかえる悪魔、ディスターブ。そして・・・
船首上では「睡魔」と「不眠」が、「ぺちぺちっ!」っと、しばきあっていた。
ここは、箱舟「ウェブスィーパー」。
・・・。
「ぷはははははは♪壮絶だよ♪あの戦いは壮絶だよ♪・・・は、腹がよじれる・・・」
当の本人たちに失礼なほど、船主の「ぱぷりか」は笑いまくっていた。
・・・。
「なんか、すごく・・・気の毒に見えてきた・・・。」
「元」世界王の「カレイド」がそっとつぶやいた。
「あらあらあららぁ~~~?あなたがそんなことを口に出すなんてどういう風の吹き回しぃ~~~?」
「前を良く見ろよ!」
「ん、ん、ん~~~?・・・なに・・・あれ?」
船首に「ひょこひょこっ」っと、何かが多数溢れかえってきた。
・・・。
「妨害の悪魔、ディスターブ・・・。」
「ほ~~~♪じゃあっ♪」
ぱぷりかは、箱舟の航行速度を上げた。というか、音速突破している感じだった。
「くっ!!どうするつもりだっ!!」
重加速度で立ってられない。
「睡魔」と「不眠」は、言葉にならない叫び声とともに、箱舟の甲板内に流れ込んでいった。
「妨害」はぞろぞろと迫ってきていた。
・・・。
「さて・・・と。いきますかぁ!!」
「無茶するなーーーっ!!」
「前方、障害、なーーーーしっ!!」
「箱舟、ウェブスィーパー、因縁の「バベル」のコアに向け・・・とっかーーーーーーんっ!!」
・・・。
晴暦3007年5月10日正午、天候曇り。
箱舟「ウェブスィーパー」は、混乱の塔「バベル」に船首攻撃を行った。
西リアニン大陸のイルタリアから発せられた衝撃波は、どこかの宇宙の一つの惑星「リアニン」全土に響き渡った。