廻るアリーナ
晴暦3007年5月10日。

・・・。

空中戦艦「ブルトラ」は、「黄昏の姫君」の反撃により、轟音、爆発音を叫びながら街中に落ちてきた・・・。

・・・。

もうダメか・・・と、誰もが思った。

人それぞれ、何かに祈っていた。

・・・。

モカはその光景を昔見た事があった。

「あの時と同じだ・・・。」

「セリア戦争のあの時と・・・。」

モカは、歯がゆい気持ちで、何も出来ないと感じ、目が泳いでいた・・・。

・・・。



「ブルトラ」の側面装甲に「波紋」が現れた!!

「波紋」が現れたと同時に、鼓膜を引き裂かんばかりの「パーーーンッ!!」と弾ける音がした!!

「ブルトラ」は横から「く」の字のように曲がり、海に向けて流れていった。

・・・。

「・・・仙術?」

「・・・仙術!!」

・・・。

「ブルトラ」を足場にし、「何か」が「黄昏の姫君」に向けて風を斬った。

「アリーナっ!!」

・・・。

あの頃の幼い少女の姿の「仙のアリーナ」が、瞬時に「黄昏の姫君」の盾を歪な形に変形させていた!!