アーマルタ・スプリガン
晴暦3007年5月9日。

所は、大全太楽堂本舗再建現場。

所は、「こちらの世界」の「世界の中心」。

・・・。

<・・・見ている。>

<モカ、「アイツ」がこちらを見ている。>

大全太楽堂の小屋から出てきたモカの頭上で、魔獣アーマルタが南西の方角を見ていた。

「イルタリア国」の方角だった。

んん、・・・あれか・・・。

<ああ、「アイツ」だ。>

上級悪魔「バベル」。

!?

<ここが何か気がついたようだ。>

まったく・・・、「ゲートキーパー」が二体も揃ったら、特異点にもなるわなぁ・・・。

「ピ~ガッ!!、ええ、ああ、モカだ。」

「問題が発生していたところ、更なる問題が発生した。」

「ここ数日後に、忘れかけてた「悪魔」が大挙なしてやってくる事がわかった。」

「ええ、ああ、「太楽堂本舗」の再建に関してだが、建設設計の強化指示、近隣地区に非難勧告を出すように。」

・・・。

・・・まあ、ちょこっと先ほどの衝突で地盤が強固になった分、工期も早まる・・・かな。

「モカ総裁! 何が起きているかわかりません!! こちらはどう対処すればいいのかわかりません!!」

カフア、マスカダイン一同、親衛部隊も不安の顔を寄せていた。

「ふむぅ・・・それは、困った・・・。説明するのにも、数日掛かりそう・・・。」

モカが珍しく、困った顔をしていた。

「アーマルタ!猫饅頭、大量に集められるか?」

・・・!!

<猫饅頭ハンターなら近くに気配がある。>

「そかそか♪早急に連行してきておくれ♪」

<わかった。>

「モカ総裁!もしかして!もしかして!「猫饅頭踏み踏み」をするのですか!!呪われますよ!!」

「しゃーない、しゃーない。呪われるの、ワシだけで十分だし♪」