虹華のティファ
晴暦3007年5月9日。

所は、大全太楽堂本舗再建現場。

所は、「こちらの世界」の「世界の中心」。

・・・。

・・・危険だ。

・・・ここは危険だ。

カフアの感じた嫌な予感はすぐに起こった。

嫌な予感をしたのはカフア以外もそうだった。

・・・もう・・・だめか・・・。

中心では睨みあっているのか、セブンとエイトがガン飛ばししているようにも見えた。

・・・本当に・・・もう・・・だめか・・・。

!?

空気が変わった。

大全太楽堂本舗の本体である小屋の障子が開いていたのであった。

黒衣の何者かが虹の弧を描き、セブンとエイトの間に割り込み、回転しながらその両方を弾き飛ばしたのであった!!

何者かを中心に土煙が円を描くように舞った。

風圧が痛かったが、気にはしていられなかった。

・・・。

「あれ?終った?」

小屋からモカ総裁が出てきた。

「ふむう・・・色々、ばれちゃった・・・。」

「大婆様。このゲートキーパー達、どういたします?」

ゲートキーパー・・・セブンとエイトは、本領を発揮する前に気絶させられていた。

そう、あの強固な二人が一瞬で・・・。

誰なんだ・・・あの少女は!?

黒衣の少女の周辺は帯電しているのか、稲妻がバチッ!バチッ!と爆ぜていた。

・・・。

黒衣の少女、「太楽の虹華のティファ」は放電しながら、セブンとエイトの襟元を掴んで、緩やかに姿を消していった。