最硬の龍王のエイト
晴暦3007年5月9日。

所は大全太楽堂本舗再建工事現場。

その場は、焼けた金属の匂いがしていた。

クララの剣戟「みじん斬り」によるものであった。

ペネトレータの全身の装甲?は剣戟の激突の熱により白熱化していた。

・・・ペネトレータの動くが止まった・・・のか?

・・・いや、わずかながら前進しようとしている。

「まだ動く。」

ペネトレータは最後の一撃とも取れるような動きで、巨大な得物を振り上げた。

・・・!!

クララはトドメを刺そうとしたそのときであった。

ペネトレータは吹き飛んだ!

「呼ばれてないけど、じゃじゃじゃじゃ~~~んっ♪」

・・・。

それは赤い装束を身に着けていた。

微妙に宙に浮いている。

「アタシ?」

「アタシはエイト♪」

「世界の中心の最硬の龍王♪」

「そして、」

「世界の中心のゲートキーパー♪」

「なんというのかな・・・?」

「類は敵を呼ぶ?」

・・・え?

「ここは・・・ここに繋がっていたんだ。」

・・・どういうことだ?

「ここは・・・こちらの「世界の中心」か♪」

・・・なんだって!?

・・・。

「じゃあ、ここも、・・・、アタシの領域じゃ~~~♪」

龍王エイトは、目で捉えられぬ動きで、太楽の親衛部隊を次々と弾き飛ばしていた!!

そうか!!

異形の者が多々現れる原因は!!

モカ総裁の隠していた事はこういうことかああああ!!

カフアは、大全太楽堂本舗の本体であるモカがいるはずの小さな小屋に目を向けた。