マスカダイン・スクラッチ
晴暦3007年5月9日。
所は大全太楽堂本舗再建工事現場。
・・・。
そこに太楽の海花のカフアがいた。
「ゲートキーパー」の「ペネトレータ」との戦闘は苦戦から始まった。
・・・。
数度、ペネトレータの頭部に、叩き崩すための重き剣「ビバップ」を突き立てたが、何事も無かったかのように平然とされていた。
「頭部でこの状況では、胴は一体どのくらいの硬度なんだ!!」
悲観するぐらいに精神的に追い込まれそうになった。
カフアは地盤のぬかるみに脚を取られ滑った。
威力の予想も出来ない武器をカフア目掛けて振り下ろそうとしたペネトレータの右腕に「何か」が絡まった!
「カフア姐さん!!」
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その者の得物は鞭状のもので、素早く重いものだったらしい。
ペネトレータの右膝が、「カクンっ!」となった。
「マスカダイン!!」
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「全隊!目標目掛け!テーーーッ!!」
異常な数の銃声が鳴り響いた。
「撃ち方ヤメーーーッ!!」
爆煙で一体が黒ずんでいた・・・。
その中から飛び出すものがいた。
カフアだった。
・・・。
「姐さん!ご無事ですか!!」
「ぅげほげほッ!!なんとか・・・。」
ぼんやりと日の光が煙の中に差し込んだ。
「なんて奴だ・・・。」
・・・。
ペネトレータはなんとも無かったように立っていた。
・・・。
「姐さん。大婆から「あれ」の使用許可が出た。」
・・・。
太楽の速撃帝のマスカダインは、「あれ」を呼び出した。