宙のカグヤ
天に突き刺さる「真白なる世界樹」のある場所。
ここは、美しき巨大な船「ウェブスィーパー」。
・・・。
つるりん・・・。
黄昏の姫君は、船首から滑り落ちていった・・・。
「あれ・・・っ?」
・・・。
「ぷはははは♪あたしって最高っ♪」、操舵室でぱぷりかが笑い転げていた・・・。
・・・。
「・・・!?、・・・!!」、カレイドは何者かに背後を取られた。
「私も乗せていってください。」、そうその者は言った。
緑の髪の、緑の服装の、一人の少女が立っていた。
どうやって、いま、高高度にあるこの船首に乗ったのか謎であった。
!!
「おまえは・・・太楽かっ!!」、カレイドは見てはいけないものを見たかのように顔を上げ、片手でまぶたを覆った。
「はい。」、その娘は答えた。
「何?何々?、カレイド~♪「たらく」ってなに~?」、ぱぷりかは興味津々だった。
・・・。
「私もこの船に乗せてください。」
「ニヨニヨ♪そこのカレイドに勝ったら、乗っていいよ~♪」
「なんとっ!!私の時にはあんなに渋っていたくせに・・・。」
「あの~・・・乗せて・・・ください・・・。」
「わかった!お前の勝ちだ!私は疲れた!毛布に包まって・・・寝るっ!!」
「祝♪勝利♪おめでと~♪で、お名前は~~~?」
少女は答えた。
「私は、太楽の竹取の千年カグヤ。只の魔女の一人です。」
「魔女か~~~。魔女ね~~~。いいねいいね~~~♪」、ぱぷりかは何故か歓喜していた。