テントーリアのスコーピオ
ここは北の極地の大国「クリスタルズ」。
ここは外界とは疎遠になっている。
ここは疎遠と言うか「鎖国状態」であった。
・・・。
メルティアとテントーリアは雪煙を立たせずにストレンジャーである「幻燈サクラ」に切り込んだ。
それは、まるで「剣聖」による「一分間戦争」と似通った戦法であった。
ストレンジャーは刀と鞘により、完全にその戦法に対処していた。
「テントー、おかしいよ!このストレンジャー、二刀流そのものだよ!」
「いったん離れましょう!」
メルティアとテントーリアがその場を下がると、初めて雪煙が立った。
吹雪が強まり始めた。
・・・。
「テントー!スコーピオ!」
「はい!」
・・・。
「古のスコーピオ・・・か。」、サクラはぼそりと言った。
・・・。
メルティアとテントーリアは、サクラを中心に8の字に交互に斬り込む古式剣術を使い始めた。
それは間髪いれずに複数の剣術を織り込んだ複数人による剣術であったが、
サクラは全てを見切り、受け流した。
「おかしいよ!こんなのおかしいよ!!」