私の吹雪は、サクラ吹雪
ここは北の極地の大国「クリスタルズ」。

ここは外界とは疎遠になっている。

ここは疎遠と言うか「鎖国状態」であった。

・・・。

雪上滑走機「ストラクル」が2機いた。

「テントー♪僕達には運が向いているよ♪」

「はい。メルティア様。」

「ストレンジャーだよ♪ストレンジャー♪」

「はい。」

ストラクルは標的の周りをぐるりと回った。

「?」

「あの服装でこの寒冷地を歩んでいます。危険です。」

「うん♪危険だね♪」

ストラクルは標的の正面50m付近で停止し、メルティア、テントーリア両名が降り立った。

「初めまして、ストレンジャー♪あ、名乗らなくていいよ♪今、終るから♪」

「行きます。」

メルティアとテントーリアは雪煙を立たせずにストレンジャーに切り込んだ。

それは、まるで「剣聖」による「一分間戦争」と似通った戦法であった。

ストレンジャーは刀と鞘により、完全にその戦法に対処していた。

「テントー、おかしいよ!このストレンジャー、二刀流そのものだよ!」

「いったん離れましょう!」

メルティアとテントーリアがその場を下がると、初めて雪煙が立った。

吹雪が強まり始めた。

・・・。

「私の吹雪は、サクラ吹雪。」

「幻燈サクラ、いざ、参るっ!!」

・・・。

騎士であるメルティアとテントーリアが初めて恐怖する相手、魔女「幻燈サクラ」を相手することになってしまった。