オーロラの銃
ここは北の極地の大国「クリスタルズ」。

ここは外界とは疎遠になっている。

ここは疎遠と言うか「鎖国状態」であった。

・・・。

・・・ん。

・・・ここは・・・?

「オーロラ!気がついたか!」

・・・隊長?

「ハローだよ。ここは。」

「ハロー」、それは私たちの村。

・・・どうしてここに?

「憶えていないのか?」

「お前が倒したあの黒いの、一匹だけじゃなかったんだ。」

「あのストレンジャーがいなければ今頃・・・。」

ストレンジャー?

ストレンジャー!

あのストレンジャーはどうしたのです!?

「お前を担いで俺らのところまで運んできてくれたんだ。」

「お前を渡された後、皆お前を心配してみていたら、いなかったんだ・・・。」

それでは、侵入を許してしまったのですか!?

「すまん!吹雪も酷くなり、捜索することも出来なかったんだ・・・。」

・・・。

「・・・何をしている、オーロラ?」

確かめます。

「確かめるたって、おい!」

追って、確かめるんです。

あのストレンジャーは、あの黒いのを知っていて、私を助けた。

知らないといけない気がするんです!

もし・・・。

「今はダメだ!・・・本部にはまだ連絡していない・・・。それにこの吹雪。お前自身が遭難するぞ!」

・・・。

・・・。

・・・なんとかして、・・・知りたい。

・・・いま、・・・この国の外のことを。

「今は言うな!時を待て・・・。本部が知っていたら、もうここに先遣隊が来ている。吹雪がやむまで待つんだ・・・。」

・・・隊長。

私は、吹雪が収まるのを待った。

身支度を済まし、銃を担いだ。

この銃は、私自身でもある。

あの、「黒紫の狐耳の人」を追わなければ・・・。