麒麟の羅針
晴暦3002年9月に、「それ」は起きた。
世界は100年に一度の祭り「アリアリアの夏」に酔いしれていた。
そしてそのフィナーレは、
部分的な樹海雲の崩壊であった。
世界の中心国家「オウカナ」は正体不明の光により焼かれ、破壊された。
世界は大混乱になった。
・・・。
私は世界管理機構の内閣調査管理室の管理室長であった。
・・・。
私は、管理責任を問われ即時解任された。
・・・。
そして、今、晴暦3007年5月。
私は、一企業主から依頼を受けた・・・。
今起こっている事件・事象の調査を・・・。
わかっていた・・・。
知っていた・・・。
動くときが来た。
私の「知恵」、「知識」、「心眼」を。
龍王に匹敵する「麒麟」である私、「羅針」を。