バグ潰しのホー太守
今は晴暦3007年5月。
ここは、スーリア国にある森林地帯「真珠の森」。
「真珠の森」の広さは樹海に近きもの。
・・・。
「瘴気撃ち」の群れに対し、なかなか攻勢に出れない。
私の出番か。
するりと刀鞘から大剣を引き抜いた。
「瘴気撃ち」たちは一斉に私を標的にした。
野生の勘は鋭いものです。
「久川ホー!デバッキング!スタートッ!」
私は地面を蹴飛ばし、「瘴気撃ち」の群れに飛び込んだ。
「瘴気撃ち」たちは構えた。
その適当な構えが不運を呼んだ。
私はわずかな腹、脚の隙間を俊敏に鋭敏に動いた。
群れ全ての隙間を通り過ぎたあとに残ったのは、脚を切られ、もがく群れだけであった。
隊が倒れた虫たちに、「劣化工業用オリハルコン弾」を撃ちこんで仕留めていた。
あとは、瘴気を消すのに焼かねばならないな・・・。
ピ、ガガッ!!
「こちら、アーカス隊、前方300m先に目標外の何かが・・・なんだあれは!!」
ズズウウウゥゥゥ・・・ン!!
ズズウウウゥゥゥ・・・ン!!
・・・。
兵たちがざわめいている。
なんだ!あれは・・・。
・・・。
私は、傭兵集団「ヌフラント・キャンプ」の太守「久川 ホー」。
一癖も二癖もある虫狩りをする連中を束ねる大将。
その私が見た驚愕なるものは一体・・・。