黄昏の淵のレイ
今は晴暦3007年5月。
ある国のある場所のある日差し下。
・・・。
ここはいつも明るいな。
「あら?あらららららららら♪」
久しいね。
「そうね、久しいね。」
・・・。
やんや、でぃらでぃら・・・だったっけ?
「そう、やんや、でぃらでぃら。」
あの時もそんな響きがあったな・・・。
「そう、あの時も・・・そして、今も。」
・・・。
「天の瞳のサーバ」!、再起動しなさい!!
「再起動させちゃうの?」
そう、今は、まだ、このサーバーを「落として」はいけない。
・・・。
「あなたが救えなかったあの子達は、連れ戻せないわよ。」
大丈夫・・・。
きっと、大丈夫・・・。
・・・。
「天の瞳のサーバ」から、静かなモーター音が響いた。
・・・。
「ほら、うごきだしちゃった。」
「ウェブスィーパー」は、まだ出番じゃない。
ナイトメアはきょとんとしていた。
大丈夫・・・。
きっと、大丈夫・・・。
・・・。
さあ、ナイトメア、月日を忘れたあの時の決着をつけよう。
黄昏の淵にたたずんでいた、かつての本物のワルキューレ「レイ」が「十仙刀」を現した。