ユナ姫のグレムリンズ
今は晴暦3007年5月7日。

ここは、某国の旧道。

4両の二足歩行戦車が1両の高機動戦車を四方を固めるように走行していた。

それぞれの車両は、全高・全長が10m近いものばかり。

旧道ながら道行くものもあり、その光景に唖然としながら見送っていた。

・・・。

アウト・ゼロより各機へ。

よく、辛抱してくれました。

「グゴゴゴガギギギ!」

「グゴゴゴガギギギ!」

「グゴゴゴガギギギ!」

「グゴゴゴガギギギ!」

あとで、機械油を与えましょう。

「キカイユ!キカイユ!マシンオイル!マシンオイル!」

目的地を変更します。

「ヘンコウ!ヘンコウ!ヘンコウ!ヘンコウ!」

・・・。

シーバウスのユナ姫が指示を出していた相手は、

獰猛な妖精「グレムリン」。

ユナ姫のグレムリンは、

比較的おとなしいらしい。

比較的おとなしいらしい。

そのグレムリンが、

シーバウス国の軍用戦車、「6529式二足歩行戦車オルト」を操縦している。

鋭敏な思考により、考えるよりも早く複雑な操縦を行っている。

ユナ姫付きのグレムリンは、比較的おとなしく、命令に忠実で、平気で汚い手を使うらしい。