ユナの乗機、6329式戦車ストライム
今は晴暦3007年5月7日。

ここは、某国某機関某会議室。

・・・。

そっと後ろの扉が開いた。

「あの・・・当議事堂の駐車場に戦車が置かれているのですが・・・」

・・・ユナが睨んだ。

「私の車です!」

一部を除き全員、ドキッとした!!

「ぷははははははは♪」

ジュリエッタとモカが大笑いに笑った。

「戦車が車♪戦車が車♪むひゃひゃひゃひゃ♪」

「あら?他の方々は顔が引きつっておられますね・・・。」

「どうぞ!どうぞ!ご意見を!」

ユナの威圧は酷かった。

「私のかわいいかわいい「ストライム」に指紋でも付けたらどうなるか、わかっておられますわね?」

・・・。

シーバウス国の王女、ユナ・メータ・シーバウスの私物、「6329式戦車ストライム」。

悪劣な地形に特化し、市街地戦にも対応できる特殊車両。シーバウス軍用巨大ゴーレム「オルト」との連携を考慮されている。

国際規格から破綻した仕様により、どのような機能があるかは不明。

乗員一名で全操作可能な点は目を見張るべきものがある。

ってか、個人で戦車を私用に扱い乗用車の如く乗り回すのは、至極迷惑な話である。