恐怖と憧れの大魔女ジュリエッタ
今は晴暦3007年5月7日。
ここは、某国某機関某会議室。
・・・。
今、各国の代表的な大魔導士、大魔法使いが招集されている。
ふむ。代表的な者たちであって、余裕は見せているものの、ピリピリとした内心、緊張している感がある。
中には緊張で小刻みに震えている者もいる。
それでいい♪それでいい♪
そう、原因は私の存在にもある♪
「ええ、では・・・」
会議室の空気が凍った・・・。
「そんなに緊張しなくてもいいですわよ♪」
「歯向かう者・意見する者は、冥府へとお送りするだけですけどね♪」
一斉に顔が青ざめた・・・。
冥府に送る?そんな恐ろしいことはしたことありませんわ。そうねえ・・・戦争の原因は作ったことはありますが♪
・・・。
「それでは・・・、まず「バカ魔女アリィー」を見つけ出します。」
「ここにいる者たちだったら、名前ぐらい聞き覚えのある古の作戦「ドット・ウィッチ・プロジェクト」はご存知ですよね。」
「「ドット・ウィッチ・プロジェクト」は「魔女たちの世界への反乱作戦」とも言われておりました。」
「この作戦に必要なのは、冥府の王「天劇の王」です。」
「それを、どのようにしてか「バカ魔女アリィー」が見つけ出しました。」
ざわざわ!!
「「悪魔」と言うものは、我々が勝手につけた呼称であり、実質何かわかっておりません。」
「今回の「事件」は数年前の「アリアリアの夏」が起源にあります。」
「そう、あの大賢者「アリアリア」は、未だに密かにこの世界に「存在」しています。」
「そうですね、アリアリアの知識を持ってすればもっと簡潔に被害を最小限にこの「事件」を解決させる事が出来るでしょう。」
「しかしながら、私も「アリアリア」の所在は掴んでおりません。」
「ということで、まず、「バカ魔女アリィー」をとっ捕まえましょう♪」
満面の笑みを私は浮かべて見せた。
凍りついた笑みを皆が浮かべて見せた・・・。
・・・。
私は、ジュリエッタ。昔話の大昔の魔女。恐怖と憧れの魔女。
恐怖のジュリエッタ:笑みを浮かべるだけで、場の空気が凍りつくプレッシャーを持つ魔女。
憧れのジュリエッタ:昔の長ったらしい詠唱魔法を無詠唱・圧縮・短縮させる今ある魔法・魔術の基礎を構築した魔女。