蒼狐の水晶のハオ
今は晴暦3007年5月4日。

ある晴れた空の下にあったスーリア国の東端の港町「サン海花」。

ははははは♪

やるじゃないか♪ユーフォ♪

「ハオ姉ちゃん、ありゃ、ダメだ。」

いやいや、こちらを良くぞ気づかせた♪

「OK・・・?」

さあ、私も構えるとしますか。

「けつねさん♪けつねさん♪おいでませ~え♪おいでませっ♪」

「パンッ!!」、両手をたたき大きな音を立てた。

私の姿は少し「ズレ」、そして、再び「ズレ」戻った。

「姉ちゃん・・・、なにそれ・・・」

・・・。

「けつねさん」になるのも何年ぶりかね・・・。

・・・にやり・・・。

眼前に下りてきた「疑心暗鬼」に向かって、「すう・・・」っと息を吸った。

・・・「ズドンッ!!」!!

「疑心暗鬼」が変な形になって吹っ飛んだ!

(ハオ姉ちゃんはまだここにいる?なに?なにがおこったの?)

私は構えを変え、再び息を吸った。

吹き飛んだ「疑心暗鬼」が砂煙の中、ぼんやり立ち上がったと思った瞬間、

・・・「ズドドドドドドドドドドドドドッ!!ズドンッ!!」

・・・。

砂煙の中、何色かわからないものを口から流している「疑心暗鬼」を鷲掴みしている私がいた。

「上級悪魔としても魔王の眷属を見くびるなよ♪」