疑心暗鬼
今は晴暦3007年5月4日。
ある晴れた空の下にあったスーリア国の東端の港町「サン海花」。
晴れていたけど暗くなってきた・・・。
太陽は見えている・・・。
雲は無い・・・。
・・・?
「ユーフォ・・・。あれか?」
ハオは、あごで上空を示した。
そう・・・、あれ。
姉ちゃん。本店に出た奴の情報来てるか?
「本店に何か出たの?」
やっぱり・・・婆ちゃん、情報統制している・・・。
本店に「虚無」っていう悪魔が出た。
で、猫饅頭を大量に連れていた子が追い返したらしいの。
「ふ~ん・・・、で、どうすんの?」
追っ払う。
「あんた、土が無きゃ何も出来ないジャン。」
大丈夫♪
ここの道路の土を使うから♪
ユーフォは両手を、パッと地面につけた。
地面から無数の「矢」が「目標」に向かって飛んでいった。
すかさず、
「せいやーーーっ!!よいしょーーーっ!!ドワーフの大斧っ!!」
道路が割れ、土で出来た目測100m強の「大斧」を「目標」に叩きつけた!!
上空は盛大な土煙でまみれた。
姉ちゃん。今も「力」使える?
「もちろん♪」
土煙の中からおぼろげに何かが見えた。
アレは「疑心暗鬼」っていう悪魔。精神力を集中してね♪