大丈夫よ♪
オーレです。

「助けて、ニルヴァーーーナ!!」

・・・。

「大丈夫。」

「私はずっとあなたたちの傍にいるから。」

アタシは目を見開いた!「それ」は落ち行く空に「立って」いた。

「ニルヴァーナ!」

アタシはその姿を見たとたん力が抜け、涙が出た。

とめどなく、涙があふれ出た。

「ハローが!ハローが!!」

自分でも、もう何を言っているのかわからない。

「大丈夫♪大丈夫よ♪」

ニルヴァーナは「魔王」。本物の「魔王」。

その魔王がアタシに優しく微笑んだ。

「ねぇ、オーレ?ハローは何を司る者?」唐突の質問に、

「「破壊」・・・?」と、ふと答えた。

「では、あなたは何を司る者?」

「「再生」・・・。」

「ハローの胸に手を当てて見なさいな。」

弱いけど「トクン・・・トクン・・・」と鼓動を感じる。

「私の呪いは決して解けないもの。でもね、必ずしも悪いものではない。」

「だ、どうすれば・・・?」

「起こして上げなさい♪「戻っておいで」と。」

・・・。

アタシは瞼を閉じ、ハローの胸にアタシの額を押し当てた。

「ハロー・・・戻っておいで・・・」

・・・。

「・・・トクン・・・トクントクントクントクン」

「ハロー!ハロー!!」

ハローは意識をなくしていたと思うけど、「ニッ」っと微笑んだ。

「ニルヴァーナ!!」

「ニルヴァーナ・・・」

・・・。

ニルヴァーナは、そこにはいなかった。

・・・。

「大丈夫。」

「私はずっとあなたたちの傍にいるから。」

・・・。

なんだか申し合わせたみたいに、アタシとハローは落ちた大穴の淵に引っかかっていた。