世界の中心で大樹は笑う
この世のどこかにある「世界の中心」。

「世界の中心」といっても、本当に中心にあるってことでもないらしい。

ここには世界樹がある。

誰かが世界樹を植えた。

まっ平らな「世界の中心」という異世界。

いま、龍人と魔女が火花を散していた。

世界樹の木漏れ日がそれらを照らし出していた。

風が鳴る。

葉が忙しなく笑う。

それは世界樹にとっては、きっと些細なことだから。