アリソンの黒の魔法
オーレです。
ここは雲の上、樹海雲「ふらくたる」のどこか。
アリオンに破壊された末、その正体を現した「アーマルタ」。
巨大になり、素早さが増し、質量が半端ない、それがアーマルタ。
アリオンとアリソンは、それでも前に出た。
恐怖感がないの?いや、アーマルタ以上のものを相手してきたの?
「ブオッ!!ブオッ!!」アーマルタは威嚇してきた。背中の突起から蒸気のようなものを噴出した。
ヒュン!!っと巨大な腕で薙ぎ払おうと振るってきたが、アリオンのそれに応えるように捌き返した。
アリソンは手を魔法杖に添え、高速で何かを唱え始めた。
「・・・フィ・・・ギ・・・ギ・・・ピ・・・」それは空気を振動させ、アタシの耳は悲鳴を上げた。
「ハローッ!!あなたのジ・エンドの出力を限りなく限りなく小さく出来ますか!?」
「うにゅーーーっ!わかんないっ!わかんないけどやってみるっ!!」
ハローは慌てて、かばんの中から妖精「ジ・エンド」を取り出した。
ジ・エンドは話を聞いていたらしく、にやり、と笑い、万能ナイフの姿に戻った。
「行きます!!」
アリソンの杖の先の空気が滲んで発光していた。それはよくある?魔法「雷電」に近いようだったけど何かが違った。
杖に添えていた手で光をグッと握り締めると、その光は眩い光を放ち、数え切れない光の刃がアーマルタを襲った。
これは!?この感じは、あの「魔王」の、「闇の魔王」の感覚であった。