アーマルタ・ビスケット
オーレです。

ここは雲の上、樹海雲「ふらくたる」のどこか。

突如現れたアリスの従者「アーマルタ」。

それをゴーレム騎士アリオンが数十合打ち合った末、ゴーレムのアーマルタを粉砕したように見えた。

が、

「アリオン、変です!」アリソンがそういうと同時にアリオンが数歩下がった。

アーマルタはぼろぼろになっているように見える。でも、なんか違う。

首がごろりと落ちた!

機械的な音が響き始めた!

アーマルタの頭部の装甲が閉じ、ほぼ球状になった!

ギリギリギリギリ・・・。

 ギリギリギリギリ・・・。

アーマルタだったものは地面に根を生やし、巨大な何かを形成し始めた。

地は割れ、その姿を現し始めたときには、時すでに遅かった。

待つ暇なく、アーマルタだったものを破壊すればよかった。

巨大な角、巨大な尾、巨大な四肢、全てが巨大であったそれは、アタシ達に降り注いでいた日の明かりをさえぎった。

その様は太古の恐竜の様でもあった。

嫌だ・・・嫌だ・・・

この世界はファンタジーか!?ファンタジーのモンスターが出る世界か!?

嫌悪感しか与えないものは、震えるアタシの足を地に根を生やすようであった。

「アリソン!!」

「アリオン!!」

掛け声が挙がった!!

「正体を現した分、少しだけ勝機はあります!!」

「パンっ!!」アリソンが手を合わせた。その音でアタシの足の震えは止まり、アーマルタはビクリとした!

「ブオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!」アーマルタは吠え、力任せに尾を振った!

アーマルタにアタシ達はどう映ったかはわからない。

敵か!?それとも、獲物か!?