アリオン乱舞
オーレです。
ここは雲の上、樹海雲「ふらくたる」のどこか。
突如現れたアリスの従者「アーマルタ」。
その放った一撃はワルキューレを難なく吹き飛ばすものであった。
「私が相手だ・・・」ゴーレム騎士アリオンが前に出た。
地上にはゴーレム騎士というジョブはない。昔の絵本にフィクションで出るくらいだ。
それが目の前にいる。
アーマルタに迷うことなく進んでいく。
アーマルタにも戸惑いは見えない。
ふと風が斬った。
アーマルタは刃のような髪、そして手刀。
アリオンは異様な形の剣。
目にも留まらぬということもないスピードだが打ち合うごとに空気、音が「重い」。
周りを邪魔していた木々が簡単に吹き飛んでいく。
何合打ち合ったのだろう?数十合だと思う。
一瞬、アリオンの剣先がアーマルタの手首をはじいた。
それをきっかけにアリオンの剣筋が次々とアーマルタを切り刻んでいく。血は出ない。ただ飛び散るのは砂と火花。
「勝てるっ!?」ふと口に出た。
「アリオン、変です!」アリソンがそういうと同時にアリオンが数歩下がった。
アーマルタはぼろぼろになっているように見える。でも、なんか違う。
首がごろりと落ちた!
機械的な音が響き始めた!
アーマルタの頭部の装甲が閉じ、ほぼ球状になった!
この後、本当の恐怖の始まりだった。