天空の樹海雲のココロ
遥か天空に浮かび、衣のように星を包む「樹海雲」。
それは雲のようであり樹海のようであり、実際に複雑に入り組んだ樹海が雲を形成している。
地上からはただただ広がる雲のように見え、天空からは流れ落ちる雫により虹を作る。
世界の多くの人々は知らなかった。
それは、天に恵みを与えるものでなく地を観測することを。
そして、更なる天空への攻撃兵器であること。
樹海雲にたたずむ、天に突き刺さる観測施設「竜宮楼」にて主「ココロ」は待っていた。
静かに静かに御宿敵がまた眼前に来ることを。